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葬儀の事前相談と相続放棄の知識

相談近年、終活の一環として葬儀の事前相談をする方も増えてきました。しかし葬儀の事前相談は比較的新しい考え方のため、相談の内容やタイミングなど分からないことも多いかと思います。また、故人が所有していた財産を法律で定める一定の親族が引き継ぐことを相続と言いますが、相続放棄が必要になるケースやその方法についてはご存じでしょうか。
今回の記事では、葬儀の事前相談と相続放棄の知識について詳しくご紹介致します。


葬儀の事前相談の知識

終活まず始めに、葬儀の事前相談の使い方についてお伝えいたします。喪主などで葬儀を経験した事がある方以外はどのようなことを葬儀で決めなければいけないのかという点も知らないという場合も少なくはないと思います。葬儀を執り行うにあたり、まずは葬儀社を決めるところから始めなければいけません。残念ながら、病院などの機関でおすすめされた葬儀社が必ずしも安価であり充実した葬儀をしてくれるという訳ではありません。葬儀の経験がない方であれば特にどの様な葬儀社があり、どこを選べば良いのか見当がつかない事もあるかと思います。そういった場合や葬儀社を決めかねているのであれば何か所かの葬儀社に事前相談に行き、葬儀内容や見積もり金額を見て葬儀社を決めるのが良いのではないでしょうか?事前相談は葬儀に対する疑問などを解決する目的のみならず、ご自身や家族にとってより良い葬儀を執り行ってくれる葬儀社を選ぶという目的もあるのです。
それでは事前相談では具体的にはどの様な内容を相談するのかという点ですが、事前相談では、どの様な事でも良いので自分が抱いている葬儀への疑問を尋ねることが大切です。そうは言われても具体的に何が分からないかというのも分からないという方もいらっしゃるかと思います。しかし、事前相談で葬儀の流れやプランなどを説明されていく内に必然的に何らかの疑問は出てくるものです。葬儀のプロである葬儀社はこれまでも様々なケースに対応してきていますから、様々な疑問や希望に合わせた解答ができるはずです。また、葬儀の流れは分かっている場合であっても、具体的どのようなことを決めるのかは多くの方が知らないかと思います。よくわからないまま葬儀の準備を進めていても本当にこれで良いのか不安になってしまうかもしれませんが、葬儀の事前相談をするということは実際の葬儀の際にどんな準備が必要になるかを理解し、その時の不安を軽減するきっかけにもなるのです。また、事前に希望する葬儀形式を選ぶことも大切です。葬儀には一般葬の他に、家族葬や一日葬など様々な形式があります。自分の最期の儀式として「どのような葬儀にしたいか」という点もこの事前相談によって決めます。近年ではインターネットが普及している背景もあり、以前よりも葬儀の形式についても多くの記事があり自ら調べられるようになりましたが、実際に話を聞いた方が分かりやすかったりイメージしやすかったりと様々な利点があります。それぞれの葬儀形式の利点や欠点をきちんと理解することができるとそれらに対した対策をとることも可能です。その為、事前相談であらかじめ葬儀の形式について理解し決めることがとても重要なのです。また、葬儀形式によって費用も大きく異なる為その点も踏まえながら決めることができます。葬儀社では葬儀の形や規模によって様々なプランを設定していることが殆どです。もちろん会社や葬儀形式によって費用は異なりますが、プランを決めておくことで費用を準備しておくことも可能になります。葬儀にかけられる予算が決まっているのであれば、あらかじめ葬儀社に金額を知らせておけばその予算に合わせたプランを提示してくれますから予算内で葬儀を執り行いたいという希望を叶えることも可能です。

事前相談の利点

葬儀について事前に考えることについて縁起が悪いと捉える方は以前に比べ少なくなってきました。昨今では自分の葬儀についての理想を伝えそれに基づいた内容にしてもらう事前相談の利点を考える方が増えてきていますので、終活の一環として事前相談をする方も増えてきました。ここからは事前相談の利点についてお伝え致します。先にお伝えした内容と重複した内容にはなりますが、事前相談の利点としてまず「葬儀プランを事前に決められる」という利点が挙げられます。会社や葬儀形式によってもプランには様々なものがあります。事前相談の段階では様々な会社やプランを比較する時間もありますから、会社のスタッフと事前相談を行い葬儀のことを決める中でスタッフやその会社について知ることができ、自分の葬儀を任せたいと思える会社に葬儀をお願いすることができますし、近年では独自のプランを打ち出している会社も多く、ご自身の希望に沿ったプランを選択することが可能です。納得した上で葬儀のプランが決まっている場合と、流れの中でなんとなくプランが決まってしまった場合とでは納得感が違います。また、ご自身の思いと残された方の考え方が異なることも考えられます。亡くなってしまってからでは自分の思いを伝えることはできませんが、事前相談を行うことで自分が望む形式に少しでも近い形でプランを決めることが出来ますしそれを家族や親族に伝えておくことができます。また、大切な方の死に直面し悲しみの最中にいる遺族にとって、葬儀について相談したり意思決定したりしていくことは大きな負担となります。葬儀の事前相談はこの負担を軽くしてくれるという利点もあります。故人のことを想い、どのような葬儀を執り行いできるだけ理想的な葬儀にしたいと考える遺族はたくさんいらっしゃいます。しかしながら、実際に遺族がプランを決めるまでに与えられた時間は短く、本当に故人が望む形にできたのかどうかが結局分からないという不安を抱くことになりかねません。そういった事態は事前相談を行っておくことで避けられる可能性があります。それに加え事前相談をすることで、残された遺族はその形式に合わせて準備を行うだけで済みますのでご自身にとっても家族の方にとっても安心を得ることができます。ですから、残された遺族のためにも事前相談はおすすめです。
また、費用面の利点として前もってプランが決まっていると、いくら準備が必要なのかを知ることができます。残された遺族に負担にならないようにする為にも前もっていくらくらいの費用が必要なのか把握しておけると良いでしょう。

事前相談のタイミングや手順

葬儀の事前相談を行うタイミングについては、早ければ早い方が良いといえるでしょう。不幸は何の前触れもなく突然やってくるものですから、いつ必要になるかわからないためです。まだ若いから大丈夫・病気でもないからまだ大丈夫といったように考えがちですが、自分自身が気をつけていたとしても万が一のことも無いとは言い切れません。そして事前相談は一度行ったからといって、必ずしもその内容をずっと守らなければいけないというものではありません。人生の節目で見直しをすることも可能ですから、事前相談を早めに行いより自分の理想の葬儀に近づけられるように相談し続けられると良いでしょう。
事前相談の手順については、どの様な会社であっても基本的にはまず電話予約が必要な場合が多いです。予約なしでも受け付けてもらえる場合もありますが、他の方の対応で忙しい場合にはせっかく来ていただいても話ができないで二度手間になってしまうことも考えられます。予約をしてしっかりと時間を確保することで、落ち着いた環境で相談できることが可能です。また仕事が忙しくて相談に行く暇がない方や、身体の調子が悪く外出できない方など葬儀社に出向くことが難しいという場合には電話などでの相談ができる場合もあります。電話で相談を行いたい場合には、本格的に相談をする前にパンフレットを取り寄せておき、少しでも内容がわかるものが手元にあると話しを把握しやすくスムーズに相談することができます。


相続と相続放棄の知識

遺産

まず始めに相続について簡潔にお伝え致します。相続とは故人が所有していた財産を法律で定める一定の親族が引き継ぐことを指し、この際に故人のことを「被相続人」・相続により財産を引き継ぐ人のことを「相続人」といいます。被相続人から相続人に引き継がれる財産を「相続財産」や「遺産」と呼びます。故人が遺言書を残し誰にどの遺産を渡すかという指定をしない限り、遺産を引き継ぐ相続人は民法で指定されることになります。民法上で被相続人の財産を相続できる権利がある人を「法定相続人」といいます。
遺産相続をめぐって親族間の人間関係のトラブル・故人が残した遺言書の内容によるトラブルなどの他にも、故人の財産を調査している内に故人が生前に借金を抱えていたという事実がわかったというトラブルが発生するというケースもあります。当然ながら、原則として借金は返済しなければいけません。故人の遺産を相続するとなるとプラスの遺産もマイナスの遺産も相続することになりますので、被相続人が残した遺産を借金に充てても、借金が残る場合は残された借金は相続人が負担しなければいけません。そうした場合に相続人の方々はどうしてよいのかと途方に暮れてしまうかもしれません。こういったマイナスの遺産がプラスの遺産を上回る場合の他にも、親族間の遺産争いに巻き込まれたくないという場合や全遺産をほかの遺族にあげたいなど、様々な事情がありますから相続人は自分自身で相続するかしないかを決めることも可能です。遺産相続には三通りの方法があり、マイナスの遺産も含めすべての遺産を無条件に引き継ぐ「単純承認」・プラスの遺産もマイナスの遺産も何も引き継がない「相続放棄」・プラスの遺産の範囲でマイナスの遺産の債務を引き継ぐ「限定承認」が遺産相続の方法です。相続放棄は家庭裁判所へ放棄することを申し述べなければその効果は発生せず、申し述べる先は被相続人が最後に住んでいた住所を管轄する家庭裁判所となります。申し述べる為には、相続放棄は指定された必要書類を全て用意する必要があり、郵送でも行うことができるのですが、その間にも他の相続人に自分が相続放棄をする旨を告げる・被相続人が借金等をした相手(債権者)への対応にも追われますので手間や時間はかかるものです。

相続放棄の方法

まず、相続放棄の期間・期限についてですが、相続をするかしないかという事を決めるのは「相続の開始を知った時から3ヵ月以内」と定められています。何も手続きをせずに3ヵ月が経過すると、自動的に単純認証をしたということになってしまいますので注意が必要です。ですから相続放棄をする場合にも相続開始から3ヵ月以内に家庭裁判所にその旨を伝える必要があります。通常は被相続人の死亡日が相続開始の日となるのですが、何らかの事情によって被相続人の死亡を知らないまま時が過ぎてしまう場合もありますので「相続人となった事実を知ったときから3ヵ月以内」となっていて、この3ヵ月間を「熟慮期間」といいます。熟慮期間にどうしても決まらない場合には家庭裁判所に熟慮期間の延長を申し立てることもできますが、熟慮期間の延長が認められるのは、財産が多く調査に時間がかかっている場合などの正当な理由がある場合だけですので安易に延長できると考えるのは危険です。相続放棄の期間の伸長の手続きについては、家事審判申立書を家庭裁判所もしくは裁判所のホームページから入手します。書き方としては家事審判申立書用紙の事件名に「相続の承認又は放棄の期間伸長」と記載し、申立書用紙に期間の伸長を希望する旨と理由を簡潔に記載します。申立費用は相続人一人につき収入印紙800円分を家事審判申立書用紙に貼り付け被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に提出します。

熟慮期間の延長に必要な書類
●家事審判申立書
●被相続人の住民票除票または戸籍の附票
●期間伸長を希望する相続人の戸籍謄本

続いて相続放棄の方法についてですが、相続放棄は家庭裁判所へ申述することからはじまり、相続開始を知った日から3ヶ月以内(期間の伸長手続きをした場合は当該期間まで)に行う必要があります。裁判所のホームページから取得した「相続放棄申述書」を相続放棄をする人が家庭裁判所に提出しますが、判断能力を欠く方や未成年の方が相続放棄をする場合には法定代理人または特別代理人が申述することとなります。申立費用は相続人一人につき収入印紙800円分を相続放棄申述書用紙に貼り付ける必要があり、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に提出となります。(提出は郵送でも可能) なお、「相続の承認又は放棄の期間伸長」手続きをした方と、申述人が同一の場合は、提出済みの書類については再び提出する必要はありません。

共通の必要書類
●被相続人の住民票除票または戸籍の附票
●申述人(放棄をする相続人)の戸籍謄本

これらは共通の必要書類であり、申立てる方が誰になるかによって準備する書類が多数となります。例えば被相続人の方が既に亡くなっていてその配偶者が相続放棄をする場合には、被相続人の死亡記載のある戸籍謄本や現在戸籍や必要に応じ改製原戸籍謄本・除籍謄本が必要となります。申立ての際には準備を入念に進めスムーズな申立て手続きを行うためにも不明な点があれば裁判所の窓口へ相談すると良いですね。ここからは相続放棄の申述をし相続放棄が認められるまでの流れを具体的にお伝え致します。

相続放棄が認められるまでの流れ
①遺産調査の結果、多額の負債が発覚した上プラスの遺産を上回ることが判明
②相続放棄申述のための必要書類の作成や収集
③被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ持参または郵送で必要書類を提出し申立
※相続開始を知った日から3ヵ月以内もしくは期間の伸長手続きをした場合は当該期間まで※
④相続放棄申述の申立の後、概ね10日前後に家庭裁判所から「照会書」が送付される
※他の親族が代理等で提出した場合には「回答書」も送付され、申述書に誤記があれば「補正書」が添付されるので、それに署名捺印し同封の返信用封筒にて返信する必要があります。場合によっては「審問手続」が行われ、家庭裁判所に出頭し質問に回答することもあります。
⑤返信用封筒にて返送後に家庭裁判所の審理が行われ、問題がなければ概ね10日前後に「相続放棄申述受理通知書」が申述人宅へ郵送され相続放棄の手続きが完了。

「相続放棄申述受理通証明書」を家庭裁判所で交付してもらう為には、相続放棄申述受理通知書・身分証明書・手数料(申述人一人につき150円の収入印紙)・印鑑を持参する必要がありますが、事前に家庭裁判所へ問い合わせるようにして下さい。

その他

先に述べた対処法が難しい場合には、手首位までの短い黒い手袋を付けるという方法もあります。レースタイプのものや指先が開き手袋をつけたままお焼香できるような種類もあります。手袋を選ぶ際も光沢のある物やレースの場合なら柄の目立ちにくいものを選ぶようにしましょう。
最終手段として、自分でジェルネイルを落とす方法もありますが、ジェルネイルを落とす事に慣れている方であれば問題はありませんが、慣れていない方が自身で落とすには時間が掛かるだけでなく爪を傷付けてしまったりとトラブルが多いので、可能な限りサロンで落とすか他の対処法をお勧め致します。

相続放棄をした場合の注意点

ここからは、相続放棄をした場合の注意点をお伝え致します。場合によっては非常に深刻な事態が発生することもありますので注意が必要です。
まずひとつめの注意点として、相続放棄をした場合であっても新たに相続人が発生するという点です。被相続人の負債が発見しマイナスの遺産がプラスの遺産を上回る額となり、この時点では唯一の相続人であった方が相続放棄をしたとします。しかし、一部の人が相続放棄をすれば同順位の他の相続人の相続割合が増える、あるいは同順位の人がいなければ次の順位の人へ相続の権利が移ることになります。つまり、借金がある場合、一人が相続放棄すればその借金の返済義務は他の法定相続人に順に移ることになるということです。被相続人に借金がある場合には法定相続人全員が順次、相続放棄していかないと誰かが借金を引き継ぐことになります。相続放棄をしていれば、はじめから相続人でなかったとみなされる為、相続放棄をした相続人の子供が代襲相続をしたり借金を肩代わりすることはありません。また、相続放棄をすることで相続人としての権利は全て失いますが、形見分けの品や仏壇・お墓・死亡退職金・死亡保険金(生命保険金)などの相続財産とされていないものは受け取ることができます。ふたつめの注意点としては、相続放棄の撤回は認められていないという点です。相続放棄は一度手続きをすると取り消すことができませんから、遺産を調査していた頃には気づかなかった高額な遺産の存在を知ったとしても相続放棄の撤回は不可能です。このような事態を防ぐため相続放棄の期間の伸長手続きは存在するので、法定の期間内に遺産の調査が終了しない場合には、少々手間でも相続の承認又は放棄の期間伸長の申立を行うようにしましょう。また、債権者に恨まれる恐れがあるという点もあります。貸金業者にしても個人でお金を貸した方にしても、将来的にお金を返して貰うという前提で貸したわけですから、相続人達が相続を放棄した場合は一銭も返って来ないということになります。そうなれば、故人のみならず遺族に対しても強い反感を持ってしまうのは当然のことですね。債権者の心情からすれば、被相続人の遺族ならばお金を返すのが当然だと考えているかもしれません。ですから後々のトラブルが非常に懸念される点といえるでしょう。
最後に限定承認についてお伝え致します。被相続人に負債があることが遺産調査の過程でわかったものの、負債の総額が被相続人の遺産を上回るか不明という場合もありえます。また、マイナスの遺産がプラスの遺産を上回る場合であっても相続財産の範囲内で債務を支払う条件で相続財産を引き継ぎたいと思われる方もいらっしゃるかと思います。このような方法を「限定承認」といい、プラスの遺産が多いのかマイナスの遺産が多いのかわからないときに有効です。しかし、限定認証をするための手続きが非常に複雑である点や相続放棄とは違い相続人全員で行わなくてはならない等より手間がかかるという点からも、実際にはあまり利用されていない方法です。限定相続をする場合は、相続開始を知った日から3ヵ月以内に相続人全員が家庭裁判所へ手続きを行う必要があります。

申述書
●家事審判申立書
※家事審判申立書用紙の事件名に「相続の限定承認」と記載
●当事者目録
●土地遺産目録
●建物遺産目録
●現金・預貯金・株式等遺産目録
※申述書用紙等は裁判所のホームページから取得可能。
共通の必要書類
●被相続人の住民票除票または戸籍の附票
●申述人全員の戸籍謄本
●被相続人の出生から亡くなるまでの戸籍謄本
※現在戸籍や必要に応じて、改製原戸籍謄本・除籍謄本

これらは共通の必要書類であり、申立てる方が誰になるかによって準備する書類が多数となります。相続人全員ともなるとそれぞれの事情が異なりますし、準備する書類がかなりの数と種類となります。申立ての際には準備を入念に進め、スムーズな申立て手続きを行うためにも不明な点があれば裁判所の窓口へ相談すると良いでしょう。

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